シネサルの「映画のブログ」

星(★/☆)の採点は、★4つで満点 ☆は0.5 ★★★★人類の宝/★★★☆必見/★★★オススメ/★★☆及第点/★★中間レベル/★☆パスしてよし/★ひどい/☆この世から消えろ

 『小さいおうち』 ★★☆

2013年、日本(松竹)、カラー、1:1.85、136分、日本語
【監督&脚本】山田洋次【原作】中島京子
【出演】松たか子黒木華片岡孝太郎吉岡秀隆妻夫木聡倍賞千恵子橋爪功吉行和子室井滋中嶋朋子林家正蔵ラサール石井、あき竹城、松金よね子螢雪次朗笹野高史小林稔侍、夏川結衣木村文乃米倉斉加年、他
2014/02/20(木)鑑賞、イオンシネマつきみ野3
 昭和10年に山形から出てきて東京の重役家族の女中になったタキ(黒木華)の目を通して描かれる昭和20年までのホームドラマというのが基本。
 そこに、家の奥さん(松たか子)と若い社員(西岡秀隆)の不倫や、戦争へと進む社会の動きを庶民の日常生活を通して描いたりや、現代パートでのタキ(倍賞千恵子)の語る実体験と健史(妻夫木演)の歴史の知識との食い違いなどの要素も加わる。
 これら多くの事をきっちりと押さえ、ドラマとしても手堅くまとまっているが、予想外の驚きまでには至る事なく、社会性が目立つシーンになると堅苦しい印象になることも感じた。
 1940年頃の日本の庶民の生活は、当時作られた映画を観ている私は、タキの言う通り割と自由な雰囲気だった印象なのだが、歴史教育や戦後の映画などからの情報しかなければ、健史の言う通り抑圧された暗黒時代と信じて疑わないかもしれないので、その点で認識を新たにする意義はある作品かもしれないけど。


<以下ネタバレ>
 ところで、タキの家にあった絵の意味するところは、描いたのは当然あの人で、彼女はずっとその人を追い続けていたということですよね?
 この事がYesかNoではストーリーが全然違ってくるのだが、Yesだとしたらちょっと判りにくくて不親切かな?