【原題】Double Dead(意味「二重に死んでいる」)
シーズン6、第20話
1972年、アメリカ、カラー、1:1.33、35mm、英語、吹替、約47分
【監督】バリー・クレイン【脚本】ジャクソン・ギリス、ローレンス・ヒース【エグゼクティブプロデューサー】ブルース・ゲラー
【出演】ピーター・グレイヴス、グレック・モリス、リンダ・デイ・ジョージ・ピーター・ルーパス、他
2018/04/03(火)17:58再放送、BSジャパン、2018/04/03(火)鑑賞
<ストーリー>
ハワイでの不正金融で得た一千万ドルをシンジケートに提供し、太平洋での勢力拡大を狙うシャンクスとブレイクの壊滅を命じられた。
警備員に成りすましたウィリー(ルーパス)が2人の事務所に潜入し、金庫から一千万ドルを盗み出そうとするが、シャンクスが現れて彼を捕まえて監禁し、自白剤で白状させることを医師に依頼した。
ジム(グレイヴス)は、ウィリーの救出も目的に加えた新たな作戦を考えた。
バーニー(モリス)が夜にシャンクスの家に忍び込んでヒョウの餌を撒き、翌日隣の別荘に泊っている人に扮したケイシー(ジョージ)が、シャンクスの家に入り込んだペットの子供のヒョウを追ってきてシャンクスと接触した。
本土のシンジケートから一千万ドルを受け取りに来た男に成りすましたジムがブレイクに案内されてシャンクスの家に来た。
間もなく、注文していた自家用飛行機が届いたと販売店のIMFメンバーから電話で知らされたシャンクスが、ケイシーを伴って契約に行き、薬で眠らされた。
夜にジムとバーニーが窓から事務所に忍び込んで意識のないシャンクスを運び込み、彼の掌紋を認証させて金庫を開け一千万ドルを盗み出した。
待ち合せ場所に現れないシャンクスを探しにブレイクとジムが飛行機版倍会社に電話し、入院中のケイシーが「購入した飛行機をシャンクスが操縦して海に墜落してサメに食べられ、自分は助かった。」と2人に証言した。
ブレイクとジムが事務所にきて金庫を開けると一千万ドルが盗まれていて、ブレイクはシンジケートに電話をかけ、幹部のボルトがハワイに来ることになった。
ジムはブレイクに、金庫を開けられるシャンクスがケイシーと組んで事故に見せかけて一千万ドルを持ち逃げした説を主張した。
ケイシーが病室を抜け出して飛行機販売会社に行き、シャンクスを目覚めさせて一緒に自宅に行くと、見張っていたブレイクの部下の知らせてブレイクとジムが待ち構えていて、シャンクスとブレイクはお互いに相手の仕業だと言った。
そこに、ジムが成りすましていた男の部下を名乗るバーニーが現れ、ジムとケイシーを射殺したように見せかけ、「殺した2人は警官だ」と言った。
そこにボルトが現れ、シャンクスとブレイクは真相究明の鍵を握るウィリーを監禁したアジトにボルトを連れて行き、自白させようとした。
悪事に耐えかねた看護師が密かにウィリーを縛っていた紐を切り、ウィリーは彼女を連れて脱出し、ボルトは一千万ドルを盗まれた落とし前をシャンクスとブレイクにつけさせた。
<感想>
元の作戦は「一千万ドルを盗むだけで、2人がシンジケートに問責されて破滅」だけだと思うが、捕らえられたウィリーの救出も目的に加わった作戦に作り直す必要に迫られた。
その作戦の変更とは、
(1)ウィリーが使っていた金庫を開けるための掌紋手袋がすぐに用意できないので、本人の手で開けさせる必要があること
(2)ウィリーの監禁場所を突き止めるために、2人のどちらかが一千万ドルを独り占めしたと思わせ、情報を聞き出すためにウィリーの監禁場所に行かせること。
の2つで、この為に急遽複雑な作戦になった。
でも、ヒョウや自家用飛行機などの手のかかりそうなお膳立てが、本拠地から遠く離れたハワイであるにもかかわらず簡単にできてしまっているのは、「スパイ大作戦」によく見られる不自然な点なのだが、ご愛敬ということで…。
それなりには楽しめるのだが、突然の作戦変更も有効には働いてなく、ウィリーが自白剤で拷問されるのも、画的には面白くない。
初期の「スパイ大作戦」なら、掌紋をひそかに入手するような最も難易度の高いことを作戦の中心として描いただろうが、この作品ではそれをすっ飛ばして最初から入手済みだったのが、手き抜のように思えて寂しい。