シネサルの「映画のブログ」

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 ついに入場料毎日1000円の映画館登場、でも…

 ワーナー・マイカル・シネマズ(以下、WMC)海老名と釧路において、1月9日から4月9日までの期間限定で、毎日全作品の入場料を1000円にするサービスを開始した。(ただし、3D作品は1300円)
http://www.warnermycal.com/cinema/info/l3/Vcms3_00004310.html
 WMC海老名は、これまでも大部分の映画館の大人料金が1800円のところ、1700円で営業していた。
 その理由は、歩いて数分のところにあるTOHOシネマズ(以下、TC)海老名と競合しているため。
 こうしたシネコンの競合地帯は、他に川崎駅前(3館)と新宿(2館)がある。
 この中で海老名はほかより一足早く競合状況という特殊な状態に突入したので、両館とも早々に100円安い料金設定にし、それが現在まで続いているのだった。
 シネコン競合状態の海老名の状況はどうかというと、それぞれの上映作品の大半は話題の新作で2館共に上映されていて、料金もポイントカード割引もほぼ同じにもかかわらず、お客さんの入りはTC海老名の方が多く感じられ、WMCのロビーは閑散としていることが多かった。
 この違いが何によるものなのかはよく判らないが、まだ築20年も経っていないとはいえ、日本初のシネコンと言われるWMC海老名に比べて、後発のTC海老名の新しさが優位に働いているのだろうか?
 そんなわけで、入場料1000円に踏み切ったのも、追い込まれての苦肉の策なのかもしれない。
 このような状況は特定の地域に限った問題かといえば、程度の違いはあるとはいえ、ほぼ全部のシネコンでも同じであるといえる。
 シネコンではサービスデーやポイント割引などのサービスが最近まで増え続けていて、つまりは入場料の実質的な値下げが続いていることになる。
 理由は新規シネコンの開業などで全国のスクリーン数は年々増え続けているが、映画人口は毎年横ばいなので、つまり1館あたりの入場者数つまり売り上げは下がり続けているからである。
 そこで、入場者増を狙って値下げをするわけで、これはいわゆる「デフレ」そのものかもしれない。
 そして、デフレ状況では多くの商品が値下げしたからといって売れ行きが上がるかといえば、思ったほど伸びず、結局単価を下げた分売り上げが落ち込んだ、などということもよくあることであり、映画も同様の状況になるかもしれない。
 結局は単に値下げするだけでではだめで、頭を使って動員増のアイディアをひねり出さなければならないということになるだろう。
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