【原題】"United 93" 意味:ユナイテッド航空93便
2006年、アメリカ、カラー、1:2.35、ドルビーデジタル/DTS、111分、英語、他(日本語字幕)
【監督&脚本&製作】ポール・グリーングラス、他
2013/05/01鑑賞、WOWOW放映
タイトルのユナイテッド93便は、ハイジャックされた4機の内の1機で、乗客たちがテロリストに立ち向かって、無人の場所に墜落させて自爆テロを阻止したもの。
ただし、その機内の描写がメインになるのは後半に入ってからで、前半は管制官たちや空軍の指令基地内で情報が錯綜している様子が描かれる。
しかも、全編に渡って客観的に状況を再現することを狙ったドキュメンタリータッチで、悲劇をドラマチックに盛り上げるとか、テロリストを悪人として強調するなどということはしていない。
そんな作風だが、盛り上げようとしてなくても結末が判っても、緊迫感満点のスリラーになってしまうところが、この実際の事件の凄いところ。
それは逆に、ノンフィクションのインパクトに比べて、相対的にフィクションとしての印象(言い換えれば作り手の存在感)が薄くなるのだが。
また、常に情報が更新され登場人物たちの気が休まることがない前半に比べ、状況変化の少ない機内が中心の後半の方が面白さに欠ける。
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