シネサルの「映画のブログ」

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「スパイ大作戦『ロボット』」 ★★

【原題】Robot(意味「ロボット」)
シーズン4、第9話
1969年、アメリカ、カラー、1:1.33、35mm、英語、吹替、約47分
【監督】レザ・バディ【脚本】ハワード・バーク【エグゼクティブプロデューサー】ブルース・ゲラー
【出演】ピーター・グレイヴス、レナード・ニモイ、グレッグ・モリス、ピーター・ルーパス、リー・メリウェザー、他
2017/08/02(水)再放送(17:58 BSジャパン)、2017/08/04(金)鑑賞
<ストーリー>
 中立国の首相が亡くなったことを副首相が伏せて、首相に成りすました替え玉のジェミニ(ニモイ?)に副首相を後任に指名する発表をさせ、その後東側に寝返ろうとしていた。
 副首相のライバルのマセック情報庁長官の部下に成りすましたIMFのトレイシー(メリウェザー)が、ロボット興行団に成りすましたジム(フェルプス)とウィリー(ルーパス)を無審査で入国させ、彼女を調べた副首相は、マセックがロボットに首相の身代わりをさせ、電波をジャックして自分が次期首相に指名されるテレビ放送を流すことを企んでいると考えた。
 副首相の部下のソレンスキー大佐に変装したパリス(ニモイ)がニセの首相専用車に乗り、ジェミニが大佐を首相に指名すると話しているニセの盗聴音声の電波を飛ばして、副首相は大佐とジェミニを拘束し、トレイシーとジムと脅して自分に寝返らせ、ジムにマセックの計画通りロボット首相に身代わりをさせ副首相を指名させるように命令した。
 首相官邸に運んできて牢屋に置いておいたロボットの部品箱の中に隠れたバーニー(モリス)が、収監されていたジェミニを脱獄させ、人形で首を吊ったように見せかけた。
 首相官邸で組み立てられたロボットになりすましたパリスが、副首相を指名する動作を副首相が確認し、首相の引退声明のテレビ放送が始まったが、入れ替わったジェミニが次期首相は選挙で決めると発表し、人気のあるマセックが選ばれる流れになった。
<感想>
 ジェミニが裏切ったと見せかけて、彼が官邸内の牢屋に入れられるのと、そこにバーニーが潜んだ箱が運ばれないと作戦が成立しないことが、つじつま的にとても苦しい。
 更に、ロボットに成りすましたパリスが、外れた手だけでロボットだと信じ込ませるのも苦しい。
 最後は、副首相がロボットだと面前で言い張るが人間だったので彼の工作がバレる、というオチだが、出来れば「実はロボットだった」の方が劇的だったかな?
 それに、副首相が自滅したことで彼の野望が砕かれたのは良いのだが、本物の首相が「選挙で決める」と言ったように見せかけたら、彼が既に死んでいたことを公表するのは選挙の後までになり、それまでジェミニが首相を演じ続けなければならない羽目になっちゃうのかな?
 冒頭に、1969年当時はおろか2017年の今でも考えられないほど精巧に人間そっくりの動きをする右腕のロボット(当然人間が演じている)が映されるので、これがどのように活躍するのかと期待したが、結局はロボットに成りすましたパリスをロボットに見せかけるための補助的な役割で、しかも映像で気にはほとんど動いてないのも肩透かし。
 以上のように、色々と残念な作品。
 ジェミニを演じているのはレナード・ニモイのようだが、普通は別の俳優が演じてそれは変装した姿だとしているのだが、本当に特殊メークで変装して別人に成りすましているのが珍しい。
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