シネサルの「映画のブログ」

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「スパイ大作戦『手下たち』」 ★★

【原題】Cat's Paw(意味「さき棒」)
シーズン5、第15話
1971年、アメリカ、カラー、1:1.33、35mm、英語、吹替、約47分
【監督】ヴァージル・W・ヴォーゲル【脚本&原案】ハワード・ブラウン【エグゼクティブプロデューサー】ブルース・ゲラー
【出演】ピーター・グレイヴス、レナード・ニモイレスリー・(アン)・ウォーレン、グレッグ・モリス、ピーター・ルーパス、他
2017/11/27(月)17:58再放送、BSジャパン、2017/11/27(月)鑑賞
<ストーリー>
 シンジケートの黒人ギャングが、進出した町で警察署長アボットを買収した。
 彼らと戦っている新聞発行人のローレンスのオフィスを、協力している検事とローレンスの弟のバーニー(モリス)が訪ねたが、ローレンスが1人残ったところに爆弾を投げ込まれて爆死した。
 バーニーの私的な事件に協力することを決めたIMFは、まずギャングのボスのコーリーの秘書のミリーを事務所からの帰り際に襲わせて、手配中の前科者に成りすましたバーニーが助けて彼女とコーリーに近づき、ウィリー(ルーパス)が事務所に忍び込んで、金庫の中の札束を増やした。
 コーリーの会計士のゴスリンが妻の死後から入れ込んでいる降霊術のパーティで、ドイツの霊能者に成りすましたパリス(ニモイ)が、同席したダナ(ウォーレン)にゴスリンの妻の霊を降ろした。
 コーリーにゴスリンの助手として雇ってもらったバーニーが、帳簿の金額が金庫内の現金より1万ドル少なかったことを指摘して、コーリーはゴスリンにお金をくすねないで帳簿に嘘の金額を書いたのを正せと責めた。
 組織に嫌気がさしたゴスリンは、パリスとダナに再び妻の霊を降ろしてもらい、組織の秘密を盗み出して、自分に手出しが出来ないようにすることを霊に勧められ、彼はコンピュータのデータを持ち出し、直後にコーリーのギャングを潰して後釜につこうとする組織の幹部に成りすましたジムがゴスリンを拘束した。
 ジムはゴスリンが持ち出したスイス銀行の隠し口座の情報を餌に、アボットとコーリーの部下の殺し屋のハンプを呼び出し、自分たちの仲間になって、コーリーとバーニーを殺すように脅した。
 アボットはミリーに電話して、ゴスリンが検察にたれ込んだと言ってコーリーとバーニーを事務所に呼び出し、書類を調べる2人の前にハンプが現れて2人を殺そうとするが、そこにバーニーに好意を抱いていたミリーが現れ、バーニーは殺すなと言った。
 命乞いを聞き入れなかったハンプを、隠れていたウィリーが麻酔銃で眠らせ、1人で逃げたコーリーは検事に成りすましたジムに捕まり、コーリーは裏切った署長の所でなく検事の所に連れて行くように言い、署長たちもコーリーの悪事を証言した。
 バーニーはミリーに、兄の仇を打つためにだましたことを打ち明け、怒る彼女を置いて去っていった。
<感想>
 (1)作戦の見た目の面白さがない
 (2)心霊現象を利用するのは、ターゲットの心の弱みに付け込んで騙し易いのでご都合主義なストーリーになる
 (3)バーニーがギャング団に潜入できるのが簡単すぎる
などの欠点があった。
 (2)は致命的な欠点になることを危惧したが、実際には作戦のきっかけだけで、それほどではなかったが。
 バーニーとミリーの間に恋愛感情が芽生えるという、イレギュラーな展開への挑戦も見られるのだが、「スパイ大作戦」のストーリーの基本である「人を騙す」という設定は、恋愛とは相性が悪いせいか両立するのはかなり難しい気がする。
 テープの指令を受けていない今回の私的な作戦のために、金庫に入れる1万ドルの現金を用意したのだが、IMFはそんな大金をポケットマネーで用意できるのだろうか?
 「バーニーが色眼鏡をかけ始めた?」「ウィリーがダグに代わられた?」疑惑は、とりあえず今回は当初に戻った。