シネサルの「映画のブログ」

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「スパイ大作戦『麻薬合成計画(500万$麻薬合成計画)』」 ★★☆

【原題】Cocaine(意味「コカイン」)
シーズン7、第6話
1972年、アメリカ、カラー、1:1.33、35mm、英語、吹替、約47分
【監督】レザ・バディ【脚本】ハロルド・リヴィングストン【エグゼクティブプロデューサー】ブルース・ゲラー
【出演】ピーター・グレイヴス、グレック・モリス、バーバラ・アンダーソン、ピーター・ルーパスウィリアム・シャトナー、他
2018/05/21(月)17:58再放送、BSジャパン、2018/05/21(月)鑑賞
<ストーリー>
 中南米(?)の某国の麻薬業者ラローフからアメリカの麻薬ブローカーのリードの所に、3日以内に密輸される大量のコカインの押収をジム(グレイヴス)命じられた。
 リードに買収されていることが警察に知られたレナード刑事を転勤させ、彼に代わって麻薬捜査を担当する刑事にバーニー(モリス)が扮し、「高級酒を装った百万ドルの麻薬を新任刑事が摘発した」と新聞に載せた。
 新聞記事で自分以外の麻薬業者の存在を知ったリードの片腕のコンラッド(シャトナー)は、最近会員になった会員制クラブが高級酒の行き先だとレナードから聞き、クラブに行って探りを始めた。
 クラブの本物のオーナーはヨーロッパで飛行機事故に遭って顔を整形して別人になって現地で静養中で、ジムがオーナーに成りすましてクラブでコンラッドを待ち受け、面識のないコンラッドはニセ者だと気づかなかった。
 クラブにはミミ(アンダーソン)もウエイトレスに扮して潜入して、ジムとの関係がこじれているそぶりをして見せ、客のコンラッドに接近して、帰宅後に自宅に来るように誘った。
 ミミが自宅の床下の隠し場所をコンラッドに見せたところにバーニーが家宅捜査て現れ、麻薬は見つからなかったがミミを逮捕し警察に連行して行った。
 隠し場所にあったのがコカインだとコンラッドに聞かされたリードは、クラブのオーナーが社長を務める化粧品会社の内情が実は悪いので麻薬に手を出したと思い、調査会社に信用調査を依頼したが、データのテープをウィリー(ルーパス)が密かにすり替えていて、麻薬取引を行っているように見せかけた。
 コンラッドはミミを保釈して自宅で待ち受けてジムの所に連れて行かせ、秘密を漏らしたミミをお払い箱にしようとしたジムに対してミミが発砲したが、はずしてもみ合ううちにジムがミミを射殺したかのように見せかけた。
 コンラッドは射殺の秘密を守るのと引き換えにコカインを自分たちに流すようにジムに要求し、ジムは化粧品の工場に連れて行くと、そこで本物のコカインを使って、ウィリーが扮した研究者がコカインの合成に成功して、量産しているように見せかけた。
 そこにバーニーが踏み込んできたが、コンラッドはリードを出し抜いて、翌日の夕方にリードから密輸コカインを買いに来るバイヤー達に、先により安値で合成コカインを売る話をジムたちにもちかけ、バーニーに多額の分け前を与えて抱き込んだ。
 翌朝、バーニーと合成コカインの箱が待つジムのクラブにバイヤー達を連れてきて取り引きが始まったが、ジムと死んだはずのミミが現われて、バイヤーの5百万ドルを強奪して逃げ去り、コカインは偽物だと判った。
 バーニーはバイヤーに対し、夜9時までにコンラッドが代わりのコカインを用意することで話をつけ、その場は解散になった。
 コンラッドは朝の取り引きを隠しながら、リードのオフィスから取り引きの準備に向かったが、コンラッドの異変に感づいたリードは、部下のスティーヴに尾行させた。
 ラローフがリードのオフィスに来て、コカインの隠し場所を知らせる電話番号をリードに教えて、リードから電話で番号を聞いた受取人がコカインの場所を聞くが、そこにコンラッドが現われて受取人を脅して場所を白状させた後に彼を撃ち、現場の美術店に行った。
 スティーヴは、受取人が息を引き取る前に美術店の場所を聞き、彼の電話を受けたリードがそこに向かった。
 IMFコンラッドの車を尾行していたが途中で見失うも、リードの電話を盗聴していたミミから美術店の場所を聞き、リードがコンラッドに銃を突き付けているところに警官隊と共に突入して一網打尽にし、ヘロインが隠された美術品を押収した。
<感想>
 今回の作戦は、無理な設定は無く段階を踏んて飛躍なしに展開していき、状況の変化も速く適度に込み入っていてダルさを感じず、ストーリーとしてはかなり洗練されていた。
 矛盾があるとすれば1か所、コンラッドが受取人の所に行くとき、スティーヴが彼の直後を尾行していたのだが、IMFもその場所を突き止めるためにはコンラッドを尾行するしかなかったはずなのに、かなり離れていても見失うことなく、まるで前もって知っていて待ち構えていたかのように尾行出来ていたこと。
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 ヨーロッパに長期出張中のケイシーは、今回もヨーロッパにいるクラブの本物のオーナーがら許可を得る役割で作戦に参加。
 冒頭のジムによるIMFメンバーへの作戦説明のシーンで、歴代の女性メンバーが不必要にドレスアップしていることに以前から気になっていたのだが、今回のミミの衣裳は完全に映画賞の受賞者みたいなドレスだった。