【原題】The Mill and The Cross(意味「粉挽きの風車小屋と十字架」)
2011年、ポーランド=スウェーデン、カラー、1:1.85、96分、英語&スペイン語(日本語字幕)
【監督&脚本&製作&撮影&音楽】レフ・マイェフスキ
【出演】ルトガー・ハウアー、シャーロット・ランプリング、マイケル・ヨーク、他
2013/11/19(火)公開、WOWOW放映
<ストーリー>
16世紀にブリューゲルが描いた「十字架を担うキリスト」の絵には、カトリックのスペインに支配されて、他の宗教が異端として迫害されていたことを、キリストの受難になぞらえているという側面があることについて、俳優たちと背景で絵を再現しながら描いていく。
そして、ルトガー・ハウアー演じるブリューゲルが、絵を描きながら上記のことなど絵について語っていく。
<感想>
画面が絵画っぽく見える照明のシーンが多かったり、俳優たちが一斉に動きを止めて無言になったりして、映画を絵画っぽく見せようとしている。
その一方で、絵が書かれた背景の現実の人々の事も描こうとしている。
人間の絵画化と、絵画の人間ドラマ化という、正反対のことを同時に行っているのが、違和感を感じながら観ることになった原因だろうか?
暗い室内に、窓から水平方向に強い光が入ることによる、光と影がハイコントラストで写る画面が絵画っぽいと思ったけど、ブリューゲルの絵はそんな感じではなかった。
むしろレンブラントっぽいけど、どこまでが意図した通りなのだろう?